実は流産判明と同時に、子宮頸がん検診で「HSIL(高度扁平上皮内病変)を除外できない異形扁平上皮細胞」が発見されたため、精密検査になった。
今後いつか娘たちがここを見たときに、軽微なものもふくめた親族の症例というのは参考にもなるだろうから、この投稿をベースに検診結果を更新する形で追記していく。
①2024/2/14:第1回精密検査
エコー検査、触診を行った。
内容は以下の通り。
・子宮頚管粘液採取
・超音波検査(断層撮影法)(胸腹部)
(・細胞診 …レディースクリニックからの採取材料を提出)
医師曰はく、見たところ子宮内部は綺麗(?)で傷などもないとのこと。
次回検査と併せて今回の検査結果もヒアリング予定。
②2024/3/1:第2回精密検査「コルポスコピー」+第1回精密検査の結果ヒアリング
第1回精密検査の結果は以下の通り。
・臨床診断結果:子宮頸癌細胞診 ASC-H(標本適正:適正/移行帯:有/判定1:ASC-H)
・所見:〔子宮頚部〕変性所見が見られるが、中層~深層型の扁平上皮細胞に核腫大、核形不整、核クロマチン濃染を認める。HSILが疑われる。
・細胞成分量:子宮頚部 表層扁平上皮細胞1+、中層扁平上皮細胞2+、間質細胞内膜few、赤血球2+、好中球2+
コルポスコピーは、診察台で子宮頚部にあたる部分の肉片を採取して検査。
少しの痛みと不快感を伴うが、合計5分程度で終わった。
娘についてきてもらったが、わたしの右腕にしがみついて終始恐怖を訴えていた(すまん)…
前回の検査のより精緻化したものが、次回わかるらしい。
③2024/3/15:第2回精密検査「コルポスコピー」の結果ヒアリング
結果は以下の通り。
・臨床診断:CIN疑い* につき、3ヶ月後に再度検診が必要。
*Cervical Intraepithelial Neoplasia:略してCIN、つまり子宮頸部異形成=子宮頸がんの前段階(前がん病変)
・病理組織学的診断:CIN2/HSIL, uterine cervix, biopsy
・所見:SCJ付近粘膜。重曹扁平上皮の下層2/3付近まで異型細胞の増殖が認められ、CIN2/HSIL。
以下は、もう少しかみ砕いた記述。
今回の診断はわかりやすく言えば、このまま悪化して放置すれば癌、ただし完治する可能性もあるというもの。
子宮頸がん検査の結果は大きく分けて「正常」、「異形成」、「がん」に分類され、異形成とは子宮頸部の細胞がHPV(ヒトパピローマウイルス:Human Papilloma Virus)というウイルス感染によって起こるが、「がん」とは違い悪性腫瘍ではない。
子宮頸部の細胞にはマクロファージというウイルスの侵入を監視する細胞が存在し、マクロファージと免疫細胞の連携によってHPVが排除されれば、細胞は正常な状態に戻ることができる。
異形成はさらに子宮頸部上皮内腫瘍(cervical intraepithelial neoplasia : CIN)という概念で、それぞれ「軽度」(CIN1)、「中等度」(CIN2)、「高度+上皮内がん」(CIN3)と3つに分類される。
CIN2の40%は1年~2年の間で自然消失し、20%は進行する。進行した先で数年~十数年で浸潤癌へと至る確率は、現在5%とされる。
参考:子宮頸部異形成 – 新横浜駅徒歩1分の婦人科 アイレディースクリニック新横浜/
以下は、臨床サポートより引用。
疾患情報(疫学・病態)
・子宮頸部上皮内腫瘍(cervical intraepithelial neoplasia、CIN)は、1966年にR.M.Richartにより子宮頸部の異形成~上皮内癌を連続した病変と捉える考え方からつけられた名称で、分化傾向の乏しい未熟細胞が重層扁平上皮の基底膜から表層に向かって広がる程度によりCIN1/2/3と3段階に分類される[1]。CIN1は軽度異形成、CIN2は中等度異形成、CIN3は高度異形成~上皮内癌に相当する。
・CINは、ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus、HPV)の感染が密接に関与しており、CIN1はHPV感染の組織像、CIN2はHPV感染の範疇と腫瘍性変化を伴った細胞が混在した組織像、CIN3はHPV感染細胞が腫瘍細胞に移行し置換された組織像と考えてよい。
・子宮頸部の扁平上皮系前癌病変は、異形成、CINの3段階分類のほかに、臨床上の取り扱い(経過観察/治療)により2段階に分ける扁平上皮内病変(squamous intraepithelial lesion、SIL)の分類がある。LSIL(low grade SIL)はCIN1、HSIL(high grade SIL)はCIN2~CIN3に相当する。子宮頸癌取扱い規約 病理編 第4版(2017年)はSILとCINの併記を採用している(例:LSIL/CIN1、HSIL/CIN2、HSIL/CIN3)。
・CINは数年から十数年で浸潤癌に進展する。CINのgradeが高いほど浸潤癌に進展する(CIN1は1%、CIN2は5%、CIN3は>12%)[2]。
・組織診で確認されたCIN1は6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーでフォローする。
・組織診で確認されたCIN2は3~6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーを併用して厳重なフォローをする。
・CIN1/2の進展リスク評価のためにHPVタイピング検査を行うことができる。その場合、HPV16、18、31、33、35、45、52、58のいずれかが陽性の病変では進展リスクが高いので、それ以外のHPV陽性例あるいはHPV陰性例とは分けて管理することが勧められる[3]。
・CIN2は妊娠女性を除き、フォローで自然消退しない場合、本人の強い希望がある場合、継続的な受診が困難な場合やHPVタイピング検査でHPV16、18、31、33、35、45、52、58のいずれかが陽性の症例は選択的に治療することができる[3]。
・組織診で確認されたCIN3は治療する。
・妊婦のCINはフォローアップが原則で、どうしても浸潤癌が否定できない場合のみ診断的子宮頸部円錐切除が許される。
・妊婦のCIN3は細胞診、コルポスコピー、生検組織診で微小浸潤癌以上の病変の疑いのない場合は、分娩後まで円錐切除を延期することが可能である。
・妊婦のCIN3は、細胞診、コルポスコピー、生検組織診で微小浸潤癌以上の病変の疑いのある場合は円錐切除術が必要である。
参考:子宮頸部上皮内腫瘍(CIN) _ 今日の臨床サポート – 最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース.疾患・症状情報
④2024/4/25:転院後再検査
イレギュラーだが、③までの病院は個人的にはあらゆる対応が遅く手違いも多かったため、子らを分娩した東京医大病院に転院した。
転院にあたっては③の病院からの紹介状を発行してもらい、コルポスコピーの結果を持参してゆく形だった。
担当医はレーザー治療施設のある浅草・佐々木医院の若い医師。
転院元の病院ではHPVタイピング検査は未実施だったため、こちらで実施してもらうことに。
今回コルポスコピーではなく細胞診で大丈夫とのこと。
結果はおよそ2週間後にヒアリング。
⑤2024/5/9:再検査結果ヒアリング
HPVタイピング検査の結果、ハイリスク型の18,39が見受けられたためレーザー治療を推奨された。
リスクにおいて18は2番目、39は6番目のウイルスにあたる。
これまでの研究で、子宮頸がんでは特殊な症例を除き、HPVの持続感染が原因で生じる異形成(前がん病変)を経てがん化することが明らかになってきました。HPVは現在100種類を超える型に分類されていますが、その全てが子宮頸がんの原因になるわけではありません。主に子宮頸がん発生に関連するHPVは13種類(16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68)であるとされハイリスク型と呼ばれています。
参考:ヒトパピローマウイルス(HPV)感染|KOMPAS
18型は特に変異リスクが高く、1年以内に癌に移行するケースもあるため早急に治療をとのことだった。
担当医の本所属病院である佐々木医院(先述)に紹介状を発行してもらい、次回レーザー治療を実施する運びに。
レーザー治療によって完治できるかどうかは不明で、経過によっては2度の治療が必要になる可能性もある。
また、治療を行ってもおそらくパートナーがウイルスを保持しているだろうから再感染となる可能性があり、それを予防する目的としてわたし側の子宮頸がんワクチン接種は推奨、および場合に依っては男性側にもワクチン治療も可能とのことだった。
ただ、治療後の経過によって後の対処は変わるため、追々の対処となる。
⑥2024/7/12:第1回レーザー治療実施
不正出血が続き、これまでに4回リスケを行った結果当日となった。
転院先の病院で日帰りでレーザー治療を実施。
以下は、配布された書類に記載の内容。
<手術の目的>
子宮頚部の細胞診・組織診で異型細胞(異型上皮)を認めた方に行う手術。この手術により、病変部位をCO2レーザーで焼灼し異型上皮の増殖をおさえる。
<麻酔方法>
麻酔を使用しない。
<手術方法>
子宮頚部をCO2レーザーで焼灼する。
焼灼断片からの出欠部位を確認し手術終了。
手術時間は約15分。
<起こりうる危険性・合併症>
1.出血:子宮頚部を焼灼後、血性の帯下が2か月間続くこともある。
2.感染症:焼灼部位(やけどと同じ)から細菌などで感染すると、発熱や腹痛の原因となることがある。感染予防として手術後に抗生剤を投与。
3.再燃率:HPVによる感染により発生した場合、現存からの再燃率が10%弱ある。
実際の手術手順と体感↓
1.コルポスコピーを実施し、その場で結果を観察。状況は変わりなく、同時にポリープ検査もしてもらい、腫瘍などはないことを確認。
異型については、想定よりも頚部の奥深くまで見られるため、なるべく開いた状態でレーザー治療を実施することに。レーザー前に麻酔目的で座薬を投与。
2.レーザー治療を実施した。
CO2レーザー中は光線が目に入ることを防ぐためゴーグル着用、および焼灼されたウイルスが飛散しそれを吸引することで咽頭がんリスクも高まるため、吸引設備を使用とのことだった。(この点は初めて知った)
子宮頚部は一般には痛みの感覚が鈍いと言われており、それゆえ麻酔不要に同意したが、強めの生理痛のような感覚を伴う手術であった。(婦人科系の診療全般にいえることだが、我慢できないほどではない不快感と、内臓をじわじわ弄られる鈍い痛みに近い)
自分の場合、頚部奥まで病変が見られたため「少し痛いので、きつかったら教えてください」と事前に断りがあり、術中も医師は何度も大丈夫かどうかを確認してくれ、治療後には「痛みに強いですね」と労ってくれた(個人的には痛みに強いというよりも痛みを今更訴えたところでどうしようもない&治療するのが最善のため耐えただけだった)
3.術後には止血処理を施され、以下を処方され帰宅。
・セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「SW」 …4日分
・アドナ錠30mg …4日分
・トランサミン錠250mg …4日分
・ビフロキシン配合錠 …14日分
・チョコラA錠1万単位 10,000単位 14日分
1-3まで全体の所要時間は、間の待ち時間含め2時間程度だった。
⑦2024/7/19:レーザー治療の経過観察
自宅での術後経過メモ:術後2日間は出血なし、3日から焼灼後上皮がぽろぽろ排出される程度。その他は通常の不正出血のみ。
来院しての結果ヒアリング:再度問診があり、経過は良好とのこと。
傷の治りも通常より早く、不正出血以外の出欠はないため再度止血剤を投与するのみとなった。
次回は9月初旬に再度経過観察となる。